佐世保市の産業構造の変化 - 5年間で何が変わった?
はじめに
佐世保市の事業所データを見ると、平成28年(2016年)から令和3年(2021年)の5年間で、興味深い変化が見られます。この期間、日本全体では働き方改革が進み、新型コロナウイルスの影響もありました。佐世保市の事業所はどのように変化したのでしょうか?
事業所数は減少、でも雇用は増加!
まず驚くべきことは、事業所数は597減少(10,769→10,172事業所)したにもかかわらず、従業者数は1,191人増加(96,038人→97,229人)しました。つまり、事業所1軒あたりの雇用人数が増えているということです。平成28年は1事業所あたり8.9人だったのが、令和3年には9.6人になりました。
第三次産業が佐世保を支える
佐世保市の産業構造を見ると、第三次産業(サービス業)が圧倒的です。令和3年時点で、全事業所の84.5%(8,591事業所)が第三次産業で、従業者数でも81.7%(79,483人)を占めています。
成長している産業、減少している産業
5年間で成長した産業を見ると、漁業が顕著に増加しています。事業所数が40から48へ、従業者数も875人から866人とほぼ維持しています。一方、卸売業・小売業は事業所数が404減少(3,033→2,629事業所)し、構造転換が進んでいることがわかります。
まとめ
佐世保市は、事業所の統廃合が進む一方で雇用は維持・拡大しており、1事業所あたりの規模が大きくなっています。これは、効率化と規模の経済を追求する現代のビジネス環境を反映しているといえるでしょう。第三次産業中心の産業構造は変わらず、佐世保市はサービス業で雇用を支えている街と言えます。
出典:令和6年版佐世保市統計書(第35回)- 09_事業所